登山ブームによって様々な世代の方がいろんなスタイルで山歩きを楽しんでいます。子どもたちに登山を体験させたいと思っている方も多いことでしょう。グループ登山では、①準備(装備)②隊列の重要性・歩き方の工夫③休憩の取り方④行動食、といったことが必要になってきます。
準備するもの

今回はリスト(例)をあげておきますので、あとは実情に応じて調整するといいでしょう。
□登山靴
□ザック
□ストック
□ビニール袋
□レインウェア
□レインスパッツ
□ザックカバー
□ヘッドランプ
□予備電池
□地図
□コンパス
□腕時計
□携帯電話
□メモ帳・筆記用具
□日やけ止め剤
□サングラス
□ナイフ・はさみ
□コンロ・ボンベ
□コッヘル(鍋)
□ライター
□ロールペーパー(トイレットペーパー)
□水筒
□行動食(おやつ)
□飲料水
□行動計画書
□ホイッスル
□クマ鈴
□クマ撃退スプレー
□無線機
□衣類(アンダーウェア)
□Tシャツ
□長袖Tシャツ
□中間着
□防寒着
□ズボン
□ソックス
□帽子
□手袋
□タオル
□着替え
登山当日の活動内容(留意点)

準備体操、装備の確認
首や肩、腰、手首、足首などを回したり、ひざや腕などの関節を伸ばしたり曲げたりしましょう。
リュックの肩ひもはしっかりしめます。背中にぴったりつけるのがポイントです。体から離れすぎると、重心が安定しないため、疲れが増します。しかし、しめつけすぎると血流が悪くなるので注意してください。靴ひもは少しきつめにしめます。
隊列と歩き方について
グループで隊列を作ります。その際、体力に自信のない人を集団の前方に配置します。その人の歩行ペースを全体の基準にしましょう。また、リーダーを配置します。参加者10 ~ 20 名につき1名のリーダーがつくことが望ましいです。
はじめの30 分は遅すぎるくらいのペースで歩きます。前の人との間隔は2 ~ 3m が望ましいです。間隔が長いと、参加者の体調の変化に気づくのが遅れたり、コースを外れたりする恐れがあります。
体の重心が前後に移動しないように、平地を歩くときよりも小さい歩幅で歩きます。急な斜面を登るときは歩幅を小さくし、がに股気味に歩くと楽になります。ロスのない登り方として、「ペンギン歩き」がおすすめです。
- ひざ関節を曲げないことで、疲れやすい足の筋肉への負担を軽減できます。
- 骨盤のスイングを意識することで、腹筋や背筋を効率的に使えます。
- 背筋を伸ばすことで、しっかりと呼吸ができ、効率的な酸素の取り込みが期待できます。
休憩の取り方について
歩き始めて30 分くらいたったら、5 分ほど休憩し、着ている衣類の調整をします。休みすぎると体が冷えてしまいます。その後は、50 〜 60 分歩いては1回休むペースが一般的です。休憩中は座らず、立ったままでが原則。歩き出すのがおっくうになる場合があるからです。
休憩のうち3 回に1 回は、長めに10 分ほど休んで、肩や首を回したり、足腰を伸ばしたりしましょう。展望のよい場所でひと休みするのもおすすめ。美しい景色は疲れをやわらげてくれます。
落石の恐れのある場所や不安定な岩場付近など、危険な場所での休憩は避けましょう。ザックなどの荷物は山側へ置きます。谷側へ置くと、谷底に落ちる恐れがあります。
出発のときは、忘れ物がないか周囲を点検します。
集団登山の場合は、休憩のときに、参加者が全員そろっているか人数を確認します。また、体調がすぐれない人がいないか、参加者の健康状態の把握に努めましょう。
行動食について

水分は、行動中にこまめにとるのが理想です。休憩時にゴクゴク飲んでも、一度に吸収できる水分量には限りがあるため、効率的とは言えません。汗と一緒に体内から塩分が排出されると、足がつったり、熱中症になる恐れがあります。塩分の多い行動食(干し梅や塩昆布など)、塩分を含むスポーツドリンクを、こまめに補給しましょう。
(行動食例)
・チョコレート、キャラメル、キャンディー
・ドライフルーツ、バナナ、あんず、レーズン、イチジク等
・チーズ、サラミソーセージ、ナッツ、ゼリー等
まとめ

グループで登山に行く場合は初めはゆっくりペースで少しずつ体を慣れさせていくことで、体の疲労度が軽減され、自然の感じたり達成感を味わったりと、とてもいい経験になることと思います。是非、多くの方にそういった経験をしていただきたいです。
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